拡張メモリーVMインスタンス

拡張メモリー仮想マシン(VM)インスタンスは、標準シェイプで使用可能なものより多くのメモリーおよびコアを提供するVMインスタンスです。

拡張メモリーVMインスタンスの仕組み

Extended Memory VMは、標準のシェイプよりも多くのメモリーとコアを必要とする要求の厳しいワークロード向けに設計されています。拡張メモリーVMインスタンスを使用すると、1つの物理ソケットの容量を超えるコアおよびメモリーを持つ仮想マシンを作成できます。拡張メモリーVMは、特定の標準シェイプで使用できます。

標準シェイプを選択する場合と同じ方法で、拡張メモリーVMのシェイプを選択できます。インスタンスを作成するときに、通常のフレキシブル・シェイプにOCPUとメモリーの数を割り当てる方法と同様に、拡張メモリー量と必要なコア数をインスタンスに割り当てることができます。

サポートされるシェイプおよびイメージ

サポートされるシェイプ

次のシェイプにさらにコアおよびメモリーを割り当てることができます:

  • VM.Standard3.Flex
  • VM.Standard.E3.Flex
  • VM.Standard.E4.Flex
  • VM.Standard.E5.Flex

OCPU、メモリーおよびネットワーク帯域幅

拡張メモリーVMインスタンスには、OCPUおよびメモリー容量の拡張数を割り当てることができます。

標準シェイプ 拡張メモリーVM ネットワーク
シェイプ OCPU メモリー(GB) OCPU 最大メモリー(GB) 最大ネットワーク帯域幅
VM.Standard3.Flex 1 OCPU、最大32 OCPU 最小1GB、最大512GB 最小14 OCPU、最大56 OCPU 896 GB 32Gbps
VM.Standard.E3.Flex 1 OCPU、最大64 OCPU 最小1GB、最大1024GB 最小28 OCPU、最大114 OCPU 1760 GB 40Gbps
VM.Standard.E4.Flex 1OCPU、最大64OCPU 最小1GB、最大1024GB 最小28 OCPU、最大114 OCPU 1760 GB 40Gbps
VM.Standard.E5.Flex 1 OCPU、最大94 OCPU 最小1GB、最大1049GB 最小28 OCPU、最大126 OCPU 2098 GB 40Gbps

既存のインスタンスを拡張メモリー構成に変更するには、インスタンスのシェイプを変更します。仮想マシン(VM)インスタンスのシェイプは、インスタンスを再構築したり、アプリケーションを再デプロイすることなく変更できます。

アプリケーション・レイヤーでの非均一メモリー・アクセス(NUMA)の認識

拡張メモリーVMインスタンスは、基礎となるホストの物理ソケット全体からのリソースを使用するため、アプリケーション・レイヤーは基礎となる仮想マシン・トポロジを認識する必要があります。拡張メモリーVMを使用するようにインスタンスのシェイプを変更した後、インスタンスNUMAを認識するようにアプリケーション・スタックを最適化する必要があります。

インスタンスNUMAを認識させる方法は、アプリケーションが使用するソフトウェアによって異なります。たとえば、Java Virtual Machine (JVM)で実行されるアプリケーションでは、コマンドライン・オプションを使用できます。

拡張メモリーVMインスタンスの作成

インスタンスを作成する際に、そのインスタンスが拡張メモリーVMインスタンスであるかどうかを指定します。既存の通常のインスタンスを編集して、そのインスタンスを拡張メモリーVMインスタンスにすることもできます。

コンソールの使用:

  1. 「シェイプ」セクションが表示されるまで、インスタンスを作成するステップに従います。
  2. 「シェイプの変更」をクリックします。
  3. 拡張メモリーVMをサポートするシェイプを選択します。
  4. 「OCPUの数」で、スライダをドラッグして、このインスタンスに割り当てるOCPUの数を選択します。その他のリソースは比例してスケーリングされます。
    ノート

    「バースト可能」オプションは、メモリーまたはOCPUの拡張量を選択した場合にはサポートされません。
  5. 「メモリー容量(GB)」で、スライダをドラッグして、このインスタンスに割り当てるメモリーの容量を選択します。許容されるメモリー容量は、選択したOCPUの数に基づきます。
  6. 拡張メモリーまたはOCPUをインスタンスに割り当てるには、スライダを「拡張OCPU」または「拡張メモリー」にドラッグします。
  7. 「シェイプの選択」をクリックします。
  8. インスタンスの作成を終了し、「作成」をクリックします。

APIの使用:インスタンスを作成するには、LaunchInstance操作を使用します。LaunchInstanceShapeConfigDetailsパラメータを使用して、コア数およびメモリー量を指定できます。