スクリプトを使用したサーバー・ライフサイクルの管理

カスタム・スクリプトを使用するためのベスト・プラクティス

必要に応じてカスタム・スクリプトを使用しないでください。ただし、カスタム・スクリプトを使用してサーバー制御のライフサイクルを管理する必要がある場合は、次の推奨プラクティスを確認してください。

• stdinまたはスクリプト・パラメータから入力を読み取らないでください。WebLogic管理者は管理対象サーバー・スクリプトのサーバー名を送信しますが、管理サーバーには何も送信されません。
• 各ステップでエラー条件を処理します。これにより、WebLogic管理で障害を効率的に処理できます。
• startWebLogic.shなどのスクリプトは、適切な終了基準なしで起動しないでください。このようなスクリプトをコールしてもコール元は終了しません。startWebLogic.shスクリプトはサーバーを起動し、サーバー・プロセスが停止するまで戻りません。これにより、WebLogic管理プラグインがレスポンスの待機中にハングします。WebLogic管理は、スクリプトの起動による待機を回避しますが、常にカスタム・スクリプトを正常に終了することをお薦めします。
• ドメインでノード・マネージャを使用する場合は、WLSTを使用して操作を実行し、シェル・スクリプト(Linux)またはバッチ・ファイル(Windows)からWLSTスクリプトを起動します。
• 管理サーバーの所要時間が5分を超える場合は、/usr/libexec/oracle-cloud-agent/plugins/oci-wlms/_internal/wls_actions/wlst/properties.jsonのプロパティを調整して、環境に最適な値を指定します。たとえば:

  "wls_max_retries": 10, (The number of times to poll for the admin server to check if the admin port is opened)
  "wls_sleep_interval": 30 (The polling interval)

WebLogicからのデフォルトのサーバー起動/停止スクリプトの使用

管理サーバーにはstartWebLogic.sh/cmdおよびstopWebLogic.sh/cmdを使用し、管理対象サーバーにはstartManagedWebLogic.sh/cmdおよびstopManagedWebLogic.sh/cmdを使用します。これらのスクリプトを使用するように、WebLogic管理でドメイン設定を構成します。「パッチ適用およびサーバー制御の構成」を参照してください。

構成後、WebLogic管理は、サーバー名をパラメータとして渡すことで、パラメータおよびstop/start ManagedWebLogic.shスクリプトなしでstopWebLogic.shを起動します。

これらのスクリプトを使用する場合、WebLogic管理では、管理対象サーバーの起動または停止のステータスをモニターまたはポーリングしません。これにより、サーバーが正常に停止または起動されていなくても、ライフサイクル操作が正常にレポートされる可能性があります。

ラッパー・スクリプトを使用したWLSTの起動

WLSTを使用して管理サーバーに接続し、管理サーバー接続を使用してサーバーを管理します。WLSTスクリプトは、WebLogic管理の起動および停止スクリプト設定で使用されるラッパー・シェル・スクリプトによって起動されます。次に、サンプル・ラッパー・スクリプトを示します。

管理サーバーの停止:

# stop Admin script

import sys
 
wls_user = <weblogic-admin-user-name>
wls_password = <weblogic-admin-password>
admin_url = <admin_url>
try:
    connect(wls_user, wls_password, admin_url)
except Exception, e:
    # Handle exception here and identify if the server is running
    if "Error getting the initial context. There is no server running at" in str(e):
        # This error means, there is no server running. So nothing to stop
        sys.exit(0)
    else:
        sys.exit(1)
 
# We are connected. now shutdown the server
try:
    shutdown()
    sys.exit(0)
except:
    # Failed to shutdown. Exit with non-zero
    sys.exit(3)

管理停止操作を起動するシェル・スクリプト:

#!/bin/bash

# $MW_HOME - The path to the MW_HOME
$MW_HOME/oracle_common/common/bin/wlst.sh <stop-admin-python script>

管理対象サーバーの起動:

# start managed server

import sys
 
managed_server_name = sys.argv[1]
wls_user = <weblogic-admin-user-name>
wls_password = <weblogic-admin-password>
admin_url = <admin_url>
 
# connect to the admin server and then start the managed server
 
try:
    connect(wls_user, wls_password, admin_url)
except Exception, e:
    # We cannot connect to admin and hence we cannot start the managed server
    sys.exit(1)     
 
# We are connected. now start the server
try:
    start(managed_server_name)
    sys.exit(0)
except:
    # Failed to start server. Exit with non-zero
    sys.exit(2)

管理対象サーバーの起動/停止操作を呼び出すスクリプト:

#!/bin/bash

# $MW_HOME - The path to the MW_HOME
SERVER_NAME=$1
$MW_HOME/oracle_common/common/bin/wlst.sh <stop/start-managedserver-python script> $SERVER_NAME