オブジェクト・ストレージ、アーカイブ・ストレージおよびデータ転送の詳細
このトピックでは、アーカイブ・ストレージ、オブジェクト・ストレージおよびデータ転送へのアクセスを制御するポリシーの書込みの詳細を説明します。
オブジェクト・ライフサイクル・ポリシー機能では、オブジェクトをアーカイブおよび削除する権限をオブジェクト・ストレージ・サービスに付与する必要があります。詳細は、オブジェクト・ライフサイクル・ポリシーの使用を参照してください。
リソース・タイプ
個々のリソース・タイプ
objectstorage-namespaces
buckets
objects
集約リソース・タイプ
object-family
<verb> object-family
を使用するポリシーは、個々のリソース・タイプごとに個別の<verb> <individual resource-type>
ステートメントを使用して記述することと同じです。
object-family
に含まれる個々のリソース・タイプについて、各動詞でカバーされているAPI操作の詳細は、動詞とリソース・タイプの組合せの詳細の表を参照してください。
データ転送の追加の個別リソース・タイプ
data-transfer-jobs
サポートされている変数
オブジェクト・ストレージは、すべての一般的な変数(すべてのリクエストの一般的な変数を参照)と次のリストにある変数をサポートしています。
このリソース・タイプの操作... | この変数を使用できます | 変数タイプ | コメント |
---|---|---|---|
buckets およびobjects |
target.bucket.name
|
文字列 | この変数を使用して、特定のバケットへのアクセスを制御します。ポリシーの例は、ユーザーによるオブジェクトのオブジェクト・ストレージ・バケットへの書込みを参照してください。重要:条件の一致では、大文字と小文字が区別されません。「BucketA」と「bucketA」という名前のバケットがある場合、条件where target.bucket.name="BucketA" は両方に適用されます。ポリシーのリソース名に潜在的な問題が発生しないようにするには、リソースに個別の名前を付けます。 |
buckets およびobjects |
target.bucket.tag.<TagNamespace>.<TagKeyDefinition> |
文字列 | この変数を使用して、特定のタグを持つバケットへのアクセスを制御します。ユーザーによるオブジェクトのオブジェクト・ストレージ・バケットへの書込みを参照してください。 重要:この変数は、 |
request.ipv4.ipaddress
およびrequest.vcn.id
変数は非推奨です。これらの変数を使用するかわりに、ネットワーク・ソースを作成して、IPアドレス範囲または特定のVCN IDを指定します。その後、ポリシーでそのネットワーク・ソースを使用して、許可されたネットワークからのリクエストのみにアクセスを制限できます。詳細は、ネットワーク・ソースの概要を参照してください。動詞とリソース・タイプの組合せの詳細
次の表に、各動詞でカバーされている権限およびAPI操作を示します。アクセス・レベルは、inspect
> read
> use
> manage
の順に累積されます。たとえば、リソースを使用できるグループは、そのリソースを検査して読み取ることもできます。表セル内のプラス記号(+)は、その上のセルと比較して増分アクセスを示しますが、「余分なし」は増分アクセスを示しません。
object-familyリソース・タイプの場合
動詞 | 権限 | 完全に対象となるAPI | 部分的に対象となるAPI |
---|---|---|---|
read | なし |
GetNamespace
|
なし |
manage | OBJECTSTORAGE_NAMESPACE_READ OBJECTSTORAGE_NAMESPACE_UPDATE |
|
なし |
動詞 | 権限 | 完全に対象となるAPI | 部分的に対象となるAPI |
---|---|---|---|
inspect | BUCKET_INSPECT |
|
なし |
read | INSPECT + BUCKET_READ |
INSPECT +
|
なし |
use | READ + BUCKET_UPDATE |
READ +
|
PutObjectLifecyclePolicy
|
manage | USE + BUCKET_CREATE BUCKET_DELETE PAR_MANAGE RETENTION_RULE_MANAGE RETENTION_RULE_LOCK (オプションのルール・ロックを使用している場合) |
USE +
|
|
動詞 | 権限 | 完全に対象となるAPI | 部分的に対象となるAPI |
---|---|---|---|
inspect | OBJECT_INSPECT |
|
なし |
read | INSPECT + OBJECT_READ |
INSPECT +
|
なし |
use | READ + OBJECT_OVERWRITE |
READ +
|
READ +
|
manage | USE + OBJECT_CREATE OBJECT_DELETE OBJECT_VERSION_DELETE OBJECT_RESTORE OBJECT_UPDATE_TIER |
USE +
|
|
データ転送ジョブのポリシーでは、オブジェクトの管理またはオブジェクトの管理とバケットの管理も必要です。詳細は、必要なIAMユーザー、グループおよびポリシーの作成を参照してください。
動詞 | 権限 | 完全に対象となるAPI | 部分的に対象となるAPI |
---|---|---|---|
inspect | TRANSFER_JOB_INSPECT |
顧客対応APIがありません |
顧客対応APIがありません |
read | INSPECT + TRANSFER_JOB_READ |
INSPECT + 顧客対応APIがありません |
顧客対応APIがありません |
use | READ + TRANSFER_JOB_UPDATE |
READ + 顧客対応APIがありません |
READ + 顧客対応APIがありません |
manage | USE + TRANSFER_JOB_CREATE TRANSFER_JOB_DELETE |
USE + 顧客対応APIがありません |
USE + 顧客対応APIがありません |
各API操作に必要な権限
次の表は、API操作を論理的な順序で、リソース・タイプ別にグループ化して示しています。
権限の詳細は、権限を参照してください。
API操作 | 操作の使用に必要な権限 |
---|---|
GetNamespace
|
APIには権限が必要なく、コール元のネームスペースを返します。APIを使用して資格証明を検証します。 オプションの |
GetNamespaceMetadata
|
OBJECTSTORAGE_NAMESPACE_READ |
UpdateNamespaceMetadata
|
OBJECTSTORAGE_NAMESPACE_UPDATE |
CreateBucket
|
BUCKET_CREATE |
UpdateBucket
|
BUCKET_UPDATE |
GetBucket
|
BUCKET_READ |
HeadBucket
|
BUCKET_INSPECT |
ListBuckets
|
BUCKET_INSPECT |
DeleteBucket
|
BUCKET_DELETE |
ReencryptBucket
|
BUCKET_UPDATE |
PutObject
|
必要な権限は、オブジェクトがバケットにすでに存在するかどうかに応じて異なります。
|
RenameObject
|
OBJECT_CREATEとOBJECT_OVERWRITE |
GetObject
|
OBJECT_READ |
HeadObject
|
OBJECT_READまたはOBJECT_INSPECT |
DeleteObject
|
OBJECT_DELETE |
DeleteObjectVersion
|
OBJECT_VERSION_DELETE |
ListObjects
|
OBJECT_INSPECT |
ReencryptObject
|
OBJECT_READおよびOBJECT_OVERWRITE |
RestoreObjects
|
OBJECT_RESTORE |
UpdateObjectStorageTier |
OBJECT_UPDATE_TIER |
CreateMultipartUpload
|
OBJECT_CREATEとOBJECT_OVERWRITE |
UploadPart
|
OBJECT_CREATEとOBJECT_OVERWRITE |
CommitMultipartUpload
|
OBJECT_CREATEとOBJECT_OVERWRITE |
ListMultipartUploadParts
|
OBJECT_INSPECT |
ListMultipartUploads
|
BUCKET_READ |
AbortMultipartUpload
|
OBJECT_DELETE |
CreatePreauthenticatedRequest
|
PAR_MANAGE |
GetPreauthenticatedRequest
|
PAR_MANAGEまたはBUCKET_READ |
ListPreauthenticatedRequests
|
PAR_MANAGEまたはBUCKET_READ |
DeletePreauthenticatedRequest
|
PAR_MANAGE |
PutObjectLifecyclePolicy
|
BUCKET_UPDATE、OBJECT_CREATEおよびOBJECT_DELETE |
GetObjectLifecyclePolicy
|
BUCKET_READ |
DeleteObjectLifecyclePolicy
|
BUCKET_UPDATE |
CreateRetentionRule
|
BUCKET_UPDATEおよびRETENTION_RULE_MANAGE (およびRETENTION_RULE_LOCK) |
GetRetentionRule
|
BUCKET_READ |
ListRetentionRule
|
BUCKET_READ |
UpdateRetentionRule
|
BUCKET_UPDATEおよびRETENTION_RULE_MANAGE (およびRETENTION_RULE_LOCK) |
DeleteRetentionRule
|
BUCKET_UPDATEおよびRETENTION_RULE_MANAGE |
CreateCopyRequest
|
OBJECT_READ、OBJECT_CREATE、OBJECT_OVERWRITEおよびOBJECT_INSPECT |
GetWorkRequest
|
OBJECT_READ |
ListWorkRequests
|
OBJECT_INSPECT |
CancelWorkRequest
|
OBJECT_DELETE |
CreateReplicationPolicy
|
OBJECT_READ、OBJECT_CREATE、OBJECT_OVERWRITE、OBJECT_INSPECT、OBJECT_DELETE、OBJECT_RESTORE、BUCKET_READおよびBUCKET_UPDATE |
GetReplicationPolicy
|
BUCKET_READ |
DeleteReplicationPolicy
|
OBJECT_READ、OBJECT_CREATE、OBJECT_OVERWRITE、OBJECT_INSPECT、OBJECT_DELETE、OBJECT_RESTORE、BUCKET_READおよびBUCKET_UPDATE |
ListReplicationPolicies
|
BUCKET_READ |
ListReplicationSources
|
BUCKET_READ |
MakeBucketWritable
|
OBJECT_READ、OBJECT_CREATE、OBJECT_OVERWRITE、OBJECT_INSPECT、OBJECT_DELETE、BUCKET_READおよびBUCKET_UPDATE |