IAMユーザーの作成

ポリシーは個々のユーザーに適用できますが、権限がポリシーで定義されているグループを作成し、そのグループにユーザーを追加することをお薦めします。

ニーズに適したアクセス権限を持つIdentity and Access Management (IAM)グループを作成します。

単純なケースの場合は、既存のAdministratorsグループを使用します。このグループのメンバーには、テナンシ内のリソースに対する完全な管理権限があります。また、big-data-usersグループを作成することもできます。このグループのメンバーは、クラスタへの読取りアクセス権と、データ処理のための適切な権限を保持します。より複雑な状況では、アクセスが特定のコンパートメントまたは特定のリソース(ネットワーキングやクラスタ、ストレージなど)に制限されている複数の管理者グループが必要です。

ビッグ・データ・サービス管理者

クラウド管理者はテナンシ内のすべてのビッグ・データ・サービス・リソースを完全に制御できますが、クラスタ管理タスクを1人以上のビッグ・データ・サービス管理者に委任することをお薦めします。

管理者が完了する必要があるタスクには、次のものがあります。

  • テナンシ内にコンパートメントを作成して、リソースを編成および分離します(オプション)。
  • サブネット、ゲートウェイおよびその他のネットワーキング・リソースを含む仮想クラウド・ネットワーク(VCN)をテナンシ内で設定します。
  • テナンシ内にグループ、ユーザーおよびポリシーを作成して、誰がどのリソースにどのようなアクセス権を持つかを制御します。

新しいテナンシの設定の詳細は、Oracle Cloud Infrastructureドキュメントのテナンシの設定を参照してください。

管理者のタイプについて

要件に応じて、複数の方法で管理者グループおよび管理者ユーザーを設定できます。1つの便利な方法は、3種類の管理者を作成することです:

クラウド管理者
クラウド管理者は、テナンシ内の他のサービスによって使用されるリソースを含め、テナンシ内のすべてのリソースに対して完全なアクセス権限を持っています。Oracleによって新しいテナンシが作成されると、そのテナンシにデフォルト管理者が作成され、その管理者がクラウド管理者になります。追加のクラウド管理者を作成できます。

クラウド管理者は、Oracle Cloud Infrastructure Identity and Access Managementを介して作成します。Oracle Cloud Infrastructure Identity and Access Managementの概要を参照してください。

ビッグ・データ・サービス管理者
ビッグ・データ・サービス管理者は、1つ以上のクラスタおよびそれらに関連付けられているリソース(グループ、ユーザー、ストレージなど)を管理する権限を持っています。この種の管理者は、テナンシ内の他のサービスに対する権限を持っていないか、ネットワークなどの共有リソースに対する権限が制限されている可能性があります。ビッグ・データ・サービス管理者は、Oracle Cloud Infrastructure Identity and Access Managementを介して作成します。
Hadoopクラスタ管理者
Hadoopクラスタ管理者は、クラスタでプログラムによる管理操作を直接実行する権限を持っています。Hadoop管理者は、OSコマンドを使用して作成します。管理者グループの作成およびユーザーの追加を参照してください。

OSユーザー・アカウントについて

Oracle Cloud Infrastructureから提供されたアクセス制御以外に、ビッグ・データ・サービスは、SSH経由でクラスタへの直接アクセスを許可するOSユーザー・アカウントをサポートしています。

各ビッグ・データ・サービス・クラスタ・ノードは、次のOSユーザー・アカウントでプロビジョニングされています。

  • opc

    これは、sudoコマンドを使用してノードへのrootユーザー・アクセスを取得するシステム管理者アカウントです。デフォルトでは、opcはパスワードを使用した接続を許可しません。ただし、既知のパスワードをopcに割り当てたり、既知のパスワードを使用して別のユーザーを作成することにより、パスワードを使用して接続することを選択することもできます。

  • root

    これは、システムのルート管理者です。このアカウントに直接アクセスすることはできません。rootユーザー・アクセスを必要とする操作を実行するには、opcユーザーとしてsudo -sを実行します。デフォルトでは、rootにはパスワードが必要ありません。

  • oracle

    これはOSおよびクラスタ・ユーザー・アカウントで、クラスタの検証中にクラスタでジョブを実行するために使用されます。このアカウントは、システムによって使用され、ランダムに生成されたパスワードが設定されます。

管理者になるユーザーの作成

新しいサービスの新しいビッグ・データ・サービス管理者を作成するには、クラウド管理者がユーザーを作成し、そのユーザーをビッグ・データ・サービス管理者グループに追加する必要があります。

ユーザーの追加を参照してください。

管理者グループの作成およびユーザーの追加

ビッグ・データ・サービス管理者グループ(bds-adminsなど)を作成し、クラスタ・ライフサイクルを管理する権限をメンバーに付与します。グループを作成する前に、ビッグ・データ・サービス管理者を作成してください。

ノート

管理者にするユーザーをまだ作成していない場合は、クラスタの作成に戻ってユーザーを作成してから、このステップに戻ります。
  1. bds-adminsなどのグループを作成します。グループの作成を参照してください
  2. グループにユーザーを追加します。「グループへのユーザーの追加」を参照してください。