タスク2: サービスの構成

デジタル・アシスタントをデジタル・エージェントとして使用する前に、サービスを構成する必要があります。構成ステップは、ターゲット・サービスによって異なります:

Oracle B2C Serviceの構成

デジタル・アシスタント・エージェント用にOracle B2C Serviceを構成するには、管理者がプロファイル、キュー、エージェントおよびルールを構成する必要があります。

管理者は、Oracle B2C Serviceのキュー、プロファイルおよびチャット・ルールを設定して、仮想アシスタントのルーティングの設定と同様のリクエストをデジタル・アシスタント・エージェントにルーティングできます。詳細は、Oracle B2C Serviceの使用仮想アシスタントへのチャットのルーティングを参照してください。

構成を完了するためのおおまかなステップは次のとおりです:

  1. デジタル・アシスタント・エージェントのキュー、プロファイルおよびエージェントの構成
  2. チャット・ルールの追加
  3. (オプション)デジタル・アシスタントへの最初の発話の受渡し

Oracle B2C Serviceを構成したら、タスク3: サービスへのデジタル・アシスタントのサインインの説明に従ってチャネルを作成し、デジタル・アシスタント・エージェントをDA (エージェント)デジタル・アシスタントに関連付けます。

デジタル・アシスタント・エージェントのキュー、プロファイルおよびエージェントの構成

デジタル・アシスタントがOracle B2C Serviceにエージェントとしてサインインできるようにするには、専用のキュー、プロファイルおよびエージェントが必要です。

サービス・コンソールで次の構成を完了するようOracle B2C Service管理者に依頼してください。

デジタル・アシスタント・キューの作成

キューをチャット・ルールおよびプロファイルとともに使用すると、着信チャットを自動的にソートできます。デジタル・アシスタント・プロファイルに関連付けられているデジタル・アシスタント・エージェントにチャット・セッションをルーティングするために使用するキューを作成します。

  1. サービス・コンソールで、「ナビゲーション」 「ナビゲーション」アイコンアイコンをクリックし、最初の「構成」メニュー・アイテムを選択します。


    メニューから選択された「構成」。

    「ナビゲーション」ペインに「構成」メニューが表示されます。

  2. 「アプリケーションの外観」を展開し、「カスタマイズ項目」をダブルクリックします。
  3. 「システム・メニュー」を展開し、「チャット・キュー」を選択します。
  4. 「ホーム」タブで、「新規」をクリックします。
  5. 「新規チャット・キュー」ラベルをクリックし、その名前を変更します(例: Digital Assistant Agent)。
  6. 「ホーム」タブで、「保存して閉じる」をクリックします。

デジタル・アシスタント・プロファイルの作成

プロファイルを使用して、アカウント権限を管理したり、エージェントをキューに割り当てます。デジタル・アシスタント・エージェントの専用プロファイルを作成します。

  1. サービス・コンソールの「構成」メニューで、「スタッフ・マネジメント」を展開し、「プロファイル」をダブルクリックして、「新規」をクリックします。
  2. プロファイルに名前を付けます。例: Digital Assistant
  3. 「インタフェース」セクションで、インタフェースの「アクセス」を有効にし、ナビゲーション・セットを追加します。
  4. 「ホーム」タブで、「権限」をクリックします。
  5. 「サービス」タブをクリックします。
  6. 「チャット・エージェントの権限」セクションで、次のオプションを選択します:
    • チャット

    • 他のグループと会議/転送

  7. 「キューからの取込み」オプションが選択されていないことを確認します。
  8. 「プル・ポリシー」「期日に近いもの」に設定されていることを確認します。
  9. 「チャット・キュー」セクションで、デジタル・アシスタント・キュー(この例ではDigital Assistant Agent)をドロップダウンから選択し、「追加」 追加アイコンをクリックします。
  10. 追加したキューが、このスクリーン・ショットのようにキュー・リストに表示されることを確認します。
  11. 「チャット・エージェント・ステータス」セクションで、「使用可能 - 無制限」が割り当てられていることを確認します。
  12. 「使用可能 - 無制限」をデフォルト・ステータスとして選択します。
    これにより、デジタル・アシスタントがデジタル・アシスタント・エージェントとしてサインインすると、着信リクエストを自動的に受け取るようになります。
  13. 「ホーム」タブで、「保存して閉じる」をクリックします。
「最大アクティブ・チャット数」または「最大合計チャット数」を設定する必要はありません。これは、デジタル・アシスタントは、新しいチャットを取得する容量があることを常にチャット・サーバーに通知し、これらのフィールドの数をオーバーライドするためです。

デジタル・アシスタント・プロファイルへのデジタル・アシスタント・エージェントの割当て

サービス・コンソールでデジタル・アシスタント・エージェントのアカウントを作成し、デジタル・アシスタント・プロファイルに関連付ける必要があります。このようにすることで、デジタル・アシスタント・エージェントのキューに割り当てられたチャット・セッションがデジタル・アシスタント・エージェントに送信されるようになります。

構築したDA (エージェント)デジタル・アシスタントごとに個別のデジタル・アシスタント・エージェントが必要です。

  1. 「構成」メニューから、「プロファイル別スタッフ・アカウント」をダブルクリックします。
  2. 「ホーム」タブで、「新規」をクリックします。
  3. 「アカウント詳細」ページで、次の値を入力します:
    • ユーザー名: たとえば、digitalassistant
    • 名: たとえば、Chat
    • 姓: たとえば、Bot
    • 表示名: たとえば、Chat Bot
  4. 「パスワードの変更」をクリックし、パスワードを入力します。

    セキュリティのために、デジタル・アシスタント・エージェントには常にパスワードを指定してください。

  5. 「プロファイル」検索リストから、デジタル・アシスタント・プロファイルの作成で構成したプロファイルを選択します。
  6. グループを選択し、デフォルトの通貨および国を設定します。
  7. 変更を保存します。

チャット・ルールの追加

チャット・セッションをデジタル・アシスタントに割り当てる時期を定義するには、サービス・コンソールでチャット・ルールが必要です。また、デジタル・アシスタントからライブ・エージェントへの転送を処理する状態も必要です。

次に、チャット・ルールを追加する一般的なステップを示します。ルールの詳細は、Oracle B2C Serviceの使用ビジネス・ルールを参照してください。
  1. 「サイト構成」を展開し、「ルール」をダブルクリックします。
  2. 「ホーム」タブで、「チャット」をクリックし、「編集」をクリックします。
  3. ライブ・エージェントにハンドオフする状態を作成します。
    1. 「状態」を右クリックし、「新規状態」をクリックします。
    2. 状態に名前を付けます。例: 03. Hand Off to Live Agent
    3. 「Save」をクリックします。
  4. 状態にルールを追加してチャット・セッションをキューに割り当てます。

    これらのサブステップでは、非常に単純な構成を示します。インスタンスでは、if条件とthenアクションを慎重に検討する必要があります。

    1. 先ほど追加した状態を右クリックし、「新規ルール」をクリックします。
    2. ルールに名前を付けます。例: Hand Off to Live Agent
    3. この例では、if条件はありません。ビジネス・ニーズに合せて条件を追加することが必要な場合があります。
    4. 「アクションの追加 - Then」をクリックし、「チャット・キューID」をクリックします。
    5. 「チャット・キューの割当」ドロップダウン・リストから、会話を送信するキュー(この例ではデフォルト・キュー)を選択します。
    6. 「Save」をクリックします。
  5. デジタル・アシスタント・エージェント・キューにチャット・セッションをルーティングするルールを初期状態に追加します。
    1. 初期状態(太字で表示されているもの)を右クリックし、「新規ルール」をクリックします。
    2. ルールに名前を付けます。例: Digital Assistant Agent
    3. 該当する場合は、「IF条件の追加」をクリックして、ルーティングに必要な条件をデジタル・アシスタント・キューに追加します。
    4. 「アクションの追加 - Then」をクリックし、チャット・セッションをデジタル・アシスタント・キュー(この例ではDigital Assistant Agent)に割り当てるアクションを追加します。
    5. 「アクションの追加 - Then」をクリックし、ハンドオフ(この例では03. Hand Off to Live Agent)に対して作成した状態に遷移してから停止するアクションを追加します。
    6. (オプション)「Else」アクションを追加します。
    7. このルールを初期状態の特定の位置にドラッグし、適格なチャット・セッションを他のキューにルーティングする可能性があるルールより前に評価されるようにします。たとえば、チャット・セッションを無条件にデフォルト・キューにルーティングする状態の前に評価されるようにします。
  6. 変更をコンパイルしてアクティブ化します。

デジタル・アシスタントへの最初の発話の受渡し

顧客が自分の要望を2回述べなくてもよくするため、チャット起動ページに主題フィールドを追加します。顧客がそのフィールドに値を入力した場合、デジタル・アシスタントに会話が転送されると、デジタル・アシスタントは主題フィールドの値からインテントを解決しようと試みます。

「主題」フィールドは、デフォルトでインレーに含まれています。チャット起動ページのフィールドのカスタマイズについて学習するには、Oracle B2C Serviceの使用カスタマ・ポータルでのチャットの概要を参照してください。

Oracle Fusion Serviceの構成

デジタル・アシスタント・インスタンスがFusionベースのOracle Cloud Applicationsサービスのサブスクリプションと組み合せられている場合は、デジタル・アシスタントをOracle Fusion Serviceの実装と統合できます。この機能は、Oracle Fusion Serviceバージョン23A以降で動作します。

デジタル・アシスタントと連携するようにサービス実装を構成するには、Redwoodユーザー・エクスペリエンスを使用したサービス・センターの実装エージェントとしてのOracle Digital Assistantの使用の項を参照してください。